城下町村上(新潟県村上市)で毎年行われている 宵の竹灯籠まつり

むらかみ宵の竹灯籠まつり

宵の竹灯籠まつり実行委員会

宵の竹灯籠まつりとは

『むらかみ宵の竹灯籠まつり』のはじまり

〈NHK新潟放送「朝の随想」より、文:吉川真嗣〉

 村上の町なかには黒塀プロジェクトという市民運動により黒塀作りが行われている安善小路がありますが、ここでは4年前から夜のおまつりが行われています。「宵の竹灯籠まつり」といって、今では5000本の竹の灯篭が小路に並べられ、幻想的に揺らぐろうそくの灯りの中、琴、三味線、尺八、和太鼓といった古典の音色を奏でる芸術的なイベントです。毎年10月の第二土曜・日曜の二日間、開催していますが、異次元空間に迷い込んだような非日常的な世界に、大勢の人が酔いしれます。

 今や村上を代表する夜のイベントになったこの竹灯籠まつりは、偶然二つのきっかけが重なって実現したことでした。私が大分県の臼杵市に行ったとき、竹の灯篭を使った灯りのイベントが行われていました。その美しさに感動した私は、村上でもやりたいと思ったのですが、実際に竹の加工してみると予想以上に大変でこれは無理だと諦めたのです。そんな時この小路にある料亭で500本ほどの竹の灯篭を庭に並べ、臼杵で見たのと同じことをやっていたのです。どうしてだろうと思い尋ねると、この料亭に竹灯籠のやり方を教えた方と臼杵で指導した方が同じ人物だったのです。この偶然を驚きながらも「この料亭と協力してやればきっとできる」と開催を決めたのでした。

 しかしそれからが大変だったのです。竹の灯篭は近くの村で格安で手配してもらえるということになっていたのですが、開催の50日前になって突然「とてもできない、勘弁してくれ」と連絡が入ったのです。今から3千本もの竹の灯篭の手配をどうやってやるんだと愕然とした時「俺に任せろ」と言って助けてくれたのが地元の大工さんでした。竹を探し、仲間を集め、急斜面の竹の切り出しを行い、悪戦苦闘の中で3千本の竹の灯篭を作りました。また、開催の一ヶ月前になって「雰囲気を引き立てるには、絶対生演奏が必要だ」ということになり、急遽、演奏者探しを行ったのです。ばたばたと5日間で雅楽、琴、三味線、尺八、ピアノ、和太鼓など10の演奏団体が協力してくれることになりました。その後、大急ぎでポスターを印刷し、街中に張り出したのが開催20日前。また「会場を通行止めにすべきだ」ということになり、警察に相談行ったのが開催の10日前。「何でこんな間際になってきたのだ」と怒られ、結局開催3日前に許可が下りました。その他にも消防署へ行ったり市役所へ行ったり振り回され、結局、当日の開幕直前までドタバタが続きました。

 なんとか当日を迎え開幕できました。そこには初めて見る幻想的で見事な正に夢の世界が演出されました。訪れた大勢の市民から「こんな素晴らしい企画をしてくれて、ありがとう、ありがとうと」と何度も言われ、流れてくる演奏を聴きながら、感動で涙が思わず溢れてしまいました。段取りの悪い私を仲間が助けてくれ、当日は大勢のボランティアが集まり、行政マンまでも駆けつけてくれ力を合わせて完成した「宵の竹灯籠まつり」でした。

会場ご案内図

宵の竹灯籠まつり実行委員会

  • 山貝 世津子
    【実行委員長】
  • 吉川 真嗣
  • 鈴木 伸也
    【会計】
  • 高橋 邦芳
  • 高橋 孝彦
  • 澤 治
  • 大滝 聡
  • 中村 豊
  • 近藤 正敏
  • 渡辺 明
  • 江見 志歩
  • 杉下 英倫
  • 佐久間 純平
  • 青砥 眞貴子
  • 青砥 恭子
  • 富樫 裕子
  • 寺門 美紀子
  • 石栗 幸作
  • 船山 一雄
  • 本荘 のり子
  • 内田 敦子
  • 矢野 敬一
  • 石田 光和

投稿日:2019年5月29日 更新日:

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